すこしだけ欠けたピアノの音色

競技プログラミング、始めました。

AtCoder 橙になりました

 

初めまして、または、お久しぶりです。riano_ です。

ついに目標としていた AtCoder 橙になることができました!

 

めちゃくちゃ嬉しいです。ただ、正直に言うと悔しさもあります。

初めて橙に「リーチを掛けた」と言えるのは、

2021/12/05 の ARC131 で rating 2379 になった時でしょうか。

その時から実に 8 ヶ月、2400 の壁はあまりにも遠く感じました。

 

ただ、停滞の理由、そしてこのタイミングで壁を破ることが出来た理由は、

実は分かり切っています。

問題を解かなければ、成長はおろかレートの維持さえ難しい。

逆にちゃんと取り組んでいれば、ゆっくりとでも、成長はしていくものです。

 

とはいえ、少し時間差みたいなのもはある気がしていて、

例えば6月から急に解く量が増えていますが、

6/19の ARC 142 では大敗していたりします。

これはかなり悔しかったのですが、「精進は遅効性」と言い聞かせて続けた結果、

その後は(大勝利というほどではないのですが)

手堅く橙 perf を 3 連発して無事に橙になることができました。

 

ちょうど明日から社会復帰をしなければいけませんので、

問題を解くペースはまた少し落ちてしまいそうですが、

まだまだ頑張っていきたいと思っています。

 

 

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、

せっかくの機会ですので思っていることを書いていこうと思います。

 

 

■ バチャについて

 

先ほどの Heatmap を見ると、極端に問題を解いていない時期があります。

サボっていたと言わざるをえませんし、実際レートも停滞しているのですが、

唯一ほめられることは、

「この期間も AtCoder の rated は全部出て、レート 2300 を割らなかった」

ということだと思っています。

 

コンテストに長く出ていなかったら、

危機感を持って精進量を増やすこともなかったかもしれません。

レートが 2200 くらいまで落ちていたら、

橙になるまでの道はもっと遠かったことでしょう。

 

ではなぜそうならずに済んだのかといえば、

「最低限週 1 ペースでのバチャを続けていた」というのが最大の要因だと思います。

幸いにも一緒に走ってくれる人がおり、感想戦まで行うことで、

サボってしまった時期にも最低限の実力維持、

そして精力的に取り組んでいるときには最も効率の良い精進となりました。

 

何より偉大なのは習慣化です。

そしてもう一つ、感想戦をすることで他の人の解法が勉強になったり、

自分が解説することでより鮮明に問題をとらえることにも繋がりました。

 

このバチャ無しでは、今回の結果は得られなかったでしょう。

本当にありがとうございます。ぜひこれからもよろしくお願いします。

 

 

■ 解けることと腑に落ちることの差について

 

似たようなことはいくらでも言及されている気もしますが、

ついつい忘れてしまいがちなので書いておくことにします。

(この章は主に、将来の自分への自戒です。)

 

問題を解ける(AC を得られる)ことと、

その解法や正当性が腑に落ちることには大きな差があります。

これは何も、腑に落ちていなければ意味がないというわけではありません。

コンテスト本番では、格上の問題を「腑に落ちなくても」通せればよいのです。

結果を求める以上、

正当性を気にしすぎてはいけないタイミングも間違いなく存在しています。

 

一方で、少なくとも同色以下の問題については、

通した後に腑に落ちるところまで理解しておくことが、

再現性を高めるために必要不可欠だと考えています。

 

僕がこだわっていること

(もしかしたら、こだわり過ぎているかもしれないこと)、

それは「ひらめきに再現性を持たせる」ことです。

競プロでは、発想を問われる問題も多く出題されます。

では、発想とはなんでしょうか。

僕はそれを「知識の解像度」なのではないかと思っています。

 

知っているつもりであることを、再度問いかけてみること。

それは容易なことではありません。

しかし無意識にしていることを言語化できたとき、

それは無意識では手の届かない難問に挑むための武器になることでしょう。

 

自分の実力より少し上に手を伸ばすとき、

人は最も真剣に自信の「最善手」を考えるのだと思います。

そしてその時こそが、

当たり前だと思っていたことの本質を掘り下げる最大のチャンスです。

 

幸いにも、競プロの問題はとても解きつくせないほど多くあります。

思考力の続く限り、何度でも「少し上」に手を伸ばし、

その思考の結晶を道標に発想力を磨いていきたいと思っています。

 

 

■ あとがき

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

また、すでに述べたバチャなどをはじめとして、

twitter上での議論や、はたまた(勝手な)ライバル意識など、

多くの方々のおかげでここまで来られたと思っています。

本当に感謝でいっぱいです。

 

競プロに対しても、たまに嫌になるときが無いとは言えませんが、

ここまで夢中になれる趣味に出会えたことも貴重だと思いますし、

何よりまだまだ楽しみ足りないですので、

もっともっと問題を解いていきたいと思います。

 

最後に一つ、自分の中で悔しいのは、

もう 8 ヶ月以上も赤 perf を出せていないことです。

去年の年末と比べて僕は強くなったのでしょうか。

橙 perf 以上を取れる割合は、確かに上がりました。

しかし赤 perf を取れる爆発力は、下がってしまったかもしれません。

まずはもう一度、赤 perf を取ることから。

いつになるかは分かりませんが、それが次に踏み出したい一歩です。

 

 

2022.07.31 by riano